レッドブルとアウディの「フロア・ボディ・ステー」サイドポッド、2027年規則で封じられる見通しと伊メディアが報道
FIAが2027年の技術規則で、サイドポッドの規則解釈を封じる見通しだとイタリアのAutoRacer.itが報じた。この解釈はレッドブルが導入し、アウディが追随したものだ。英Motorsport.comも10月13日に伝えたが、FIAからの公式発表はまだない。
報じられた内容
Motorsport.comの記事は、ラハーン・マズムダー記者によるものだ。AutoRacer.itのロサリオ・ジュリアーナ記者の報道を基にしている。それによると、FIAは2027年の技術規則を改め、フロア支持部の寸法を5mmまで絞る方向だという。
これで抜け穴は事実上ふさがれる見通しだとしている。レッドブルとアウディはサイドポッド下部の再設計を迫られると、Motorsport.comは伝えた。
(ただし「FIA could outlaw(禁止する可能性がある)」で、断定はしていない。)
AutoRacer.itは公開部分で、この設計を「レッドブルがオーストリアGPで導入し、アウディがバクーで取り入れた規則解釈」と説明している。
トリックの仕組み
F1のボディワーク(車体外装)には、曲面の最小半径が定められている。鋭い角で気流を操るのを防ぐための規定だ。
The Raceは5月、サイドポッド周りの基準形状では、凹面で50mm以上、凸面で75mm以上の半径が必要だと説明していた。一方、規則はフロアを車体側につなぐ支持材「フロア・ボディ・ステー」を認めている。床のたわみを抑えるための部材である。
規則はこのステーのすぐ近くのボディワークに限り、20mmという小さな半径を許している。レッドブルは構造用ケーブルを、サイドポッド下側の稜線に沿って通した。これで他チームより鋭く深いアンダーカット(下部のえぐり込み)を成形できたという。(Motorsport.com)
独auto motor und sport(AMuS)のトビアス・グリューナー記者も、アウディ版で同じ構図を解説している。サイドポッド後部外側の細く鋭い角は、ボディワークではなくフロアの取り付け部品として扱われるという。床を支えるケーブルがカーボン面に接しているため、その部分には半径規定がかからないという解釈だ。本来は床の剛性を高めるケーブルを、両チームが空力目的に転用したと指摘する。
(F.xxAD 注:下記のような意味らしいです)
エンジンカバーおよびサイドポッド後方の空力表面規定では、車体中心線から外側のX平面において、以下の厳しい丸みが義務付けられている。
・凸面(Convex)の曲率半径: 最小 75mm 以上
・凹面(Concave)の曲率半径: 最小 50mm 以上
フロアを支える「フロア・ボディ・ステー(Floor Body Stay)」とボディワークの結合部周辺には、上記のR75mm/R50mm規制が緩和され、最小半径20mm(R20)まで鋭くすることが許される例外規定がある(らしい)。
レッドブルは、単なる支柱としてではなく、サイドポッドの下部リッジにぴったり沿うように長い構造用ケーブルを這わせた。これにより「この鋭いエッジはサイドポッドの空力表面ではなく、フロアステーの取り付け部である」と規則上分類させ、R75mmの義務を回避してR20mmのカミソリのように鋭いエッジを合法的に作り出した。
↓Xにあったわかりやすい図、instagramのほうは後半2枚でえぐっているように見える説明の図を貼っておきます
狙いとされる効果
アウディの新しいサイドポッドは上面の溝が広くなり、気流をディフューザー上部へ導く形になった。ブラジルのGrande Prêmioも、鋭いエッジがサイドポッド上部の空気の通り道を形づくり、気流を後方へ導くとAMuSは伝えている(AMuSはアウディ版で触れているため)。
鋭い稜線は、上面を流れる空気を横へ逃がさず、車体後部へ送る「縁」として働いているとみられる。なお、この細部がラップタイムにどれほど効いているかを示した報道はない。
導入から追随までの経緯
(間違えてたら申し訳ない)
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 6月26〜28日 第8戦オーストリアGP | レッドブルがRB22にサイドポッドの大型更新を投入し、ステーを使う手法が初登場 |
| 7月3〜5日 第9戦イギリスGP前後 | 技術アナリストのクレイグ・スカボロー氏がInstagramで仕組みを解説 |
| 9月24〜26日 第15戦アゼルバイジャンGP | アウディがR26に14項目の更新を投入し、同じ手法を採用 |
| 9月29日 | AMuSがアウディの手法をレッドブルの模倣として詳報 |
| 10月13日 | AutoRacer.itとMotorsport.comが2027年の規制方針を報道 |
PlanetF1によると、レッドブルがオーストリアGPでFIAに提出した更新は7項目。中心はサイドポッドの吸気口の改良だった。
フロアについては、前方の表面とトップボディとの接合線を細かく修正したと申告している。サイドポッドの変更に合わせた最適化という位置づけだ。
バクーでもレッドブルは5項目を申告した。Motorsport Weekによると、その中には「フロアとの新しい接合部を持つサイドポッド」が含まれていた。
一方のアウディは、バクーでフロントウイング、ノーズ、フロア、エンジンカバー、リアウイングなど14項目を申告。6月以来の大型更新となった。
AMuSによると、フリー走行1回目(FP1)はガブリエル・ボルトレートが新仕様で走った。ニコ・ヒュルケンベルグは旧仕様から始め、FP2から新仕様に切り替えた。
マッティア・ビノット代表は「パッケージは想定どおりに機能している」と述べたと、Grande Prêmioは伝えている。
「5mm」の中身は報道で一致せず
FIAは10月1日付で、2027年技術規則のセクションC(技術規則)の第3版を公開している。この版の扱いをめぐり、報道の説明は分かれている。
| 媒体(掲載日) | 「5mm」などの説明 |
|---|---|
| Motorsport.com(10月13日) | AutoRacer.itの報道として、フロア支持部の寸法を5mmに制限する方向 |
| PaddockNews24(10月2日) | 第3版のC3.5.14でステー取付点の許容差が25mmから30mmに。長さ調整機構は1本につき1つ、100mm以内、外側シリンダーから5mm以内 |
| Paddock GP(10月14日) | C3.5.14は取付部周辺などを除きステーがボディワーク面と交差することを禁止。接続部の半径を5mmに制限 |
PaddockNews24はイタリアのformula1.itの報道を引き、第3版の改定をレッドブルとアウディへの対策と位置づけた。WMSC(世界モータースポーツ評議会)が9月30日に承認したとしている。Paddock GPは、「ステーの長さを5mmにする」と紹介する画像が出回っているが誤解を招くと指摘した。実際は複数の条件を組み合わせた規制だという。
報道を突き合わせると、5mmがどの寸法を指すのかは媒体ごとに異なる。それでも、ステーとボディワークが関われる範囲を狭める方向という点は共通しているとみられる。
また、Motorsport.comは「これから改定する」との書き方だ。一方、Paddock GPとPaddockNews24は、10月1日公開の第3版にすでに盛り込まれたと伝えている。
マイアミの前例とFIAの姿勢
レッドブルが半径規定の周辺で解釈の余地を突いたのは、今季これが初めてではない。The Raceのスコット・ミッチェル=マルム記者によると、レッドブルは第4戦マイアミGPで、サイドポッド後端とフロアの接合部に鋭いフェンス状のエッジを設けた。
部品を分割し、継ぎ目は外気流に触れる空力面ではないという解釈で、最小半径規定の適用を免れた設計だ。
FIAはこれを巧妙な解釈として合法と認めつつ、規則の意図には反するとした。そのうえで、2027年以降に向けて文言の見直しを検討するとしていた。
マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は同誌に、レッドブルは規則上の譲歩を「かなり巧みで革新的なやり方で」使っていると評した。
マイアミのフェンスと今回のステーは、仕組みの異なる別の設計である。ただ、いずれもサイドポッド周りの鋭い角をめぐる解釈だ。FIAが2027年規則でこの領域の文言を順に締めているとの見方もできる。
今季の扱いと次の焦点
Paddock GPによると、この手法は2026年シーズン中は合法とされ、遡って適用される処分もない。影響を受けるのは2027年型マシンの設計となる。
アウディは、2027年に規制される可能性がある手法を今季途中に採り入れた形となった。その狙いについて、チームの説明は確認できていない。
次戦の第18戦アメリカGPは、10月23日から25日にかけてテキサス州オースティンで開催される。
詳しくは元記事をご確認ください。
出典:Motorsport.com(英国/英語) 2026-10-13 FIA could outlaw Red Bull’s clever sidepod loophole ahead of 2027 season
出典:auto motor und sport(ドイツ/ドイツ語) 2026-09-29 Formel 1: Audi kopiert cleveren Seitenkasten-Trick von Red Bull
出典:Grande Prêmio(ブラジル/英語) 2026-09-29 Audi uses Red Bull-style floor stay trick in Baku sidepod upgrade
参考:FIA(国際/英語) 2026-10-01 2027 F1 Regulations – Section C [Technical] – Issue 3
参考:The Race(英国/英語) 2026-05-15 The unusual Red Bull F1 design that’s legal – for now
参考:PlanetF1(英国/英語) 2026-06-26 Red Bull unleash massive seven-part upgrade blitz for Austrian GP
参考:Motorsport Week(英国/英語) 2026-09-24 Audi leads F1 Baku upgrade push as five teams opt to stay the same
参考:PaddockNews24(イタリア/英語) 2026-10-02 FIA updates 2027 F1 regulations with tougher rules for Red Bull and Audi
参考:Paddock GP(フランス/フランス語) 2026-10-14 F1 – Red Bull invente, Audi copie : la FIA resserre la vis
※翻訳は生成AIを利用したため、意図が違う場合もあります。