ラッセル、メキシコ決勝後に取材対応せずサーキットを後に ウルフ代表「壊滅的な瞬間」、メルセデスに罰金5,000ユーロ
2026年のF1メキシコシティGPの決勝を終え、メルセデスのジョージ・ラッセルが、義務づけられた取材対応を行わないままサーキットを離れた。国際自動車連盟(FIA)は、これを理由にメルセデスへ5,000ユーロ(約4,173ポンド)の罰金を科した。
このレースでは、チームメイトのキミ・アントネッリが3位でフィニッシュし、残り4戦を残して20歳で史上最年少のF1王者となった。メルセデスのトト・ウルフ代表は、ラッセルが「打ちひしがれていた」と説明し、取材を欠席してサーキットを去ったことを「完全に理解できる」と述べた。
2番手スタートから6位へ、スタートで失った流れ
Sky Sportsによると、ラッセルは決勝を2番手からスタートした。しかしオープニングラップの最初のストレートで、パワーユニットの電気エネルギーの展開(デプロイ)が想定どおりに働かず、順位を大きく落とした。ロイター配信の記事は、これを「予期せぬデプロイメント不足」と伝えている。
さらに、ラッセルはレッドブルのイサック・ハジャーと接触し、10秒のタイムペナルティを科された。最終的な結果は6位。ポイント争いでは、ドライバーズランキング2位から4位へ後退した。レースを制したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が2位に浮上し、2位でフィニッシュしたルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)が3位を保った。
ロイター配信の記事によると、ラッセルはレース前の時点で、首位アントネッリに123ポイント差をつけられた2番手だった。シーズン前はラッセルが優勝候補と見られ、経験でも実績でもアントネッリを上回る立場にあった。それだけに、チームメイトが王者を決める場面を、ペナルティ付きの6位という形で迎える結果となった。
ウルフ代表が語った「壊滅的な瞬間」
メルセデスは当初、ラッセルが決勝後のインタビューに応じないとだけ発表し、理由は示さなかった。その後、ウルフ代表が状況を説明した。ウルフはレース後、FIAの計量場でラッセルに会ったという。
ウルフは「レース後、FIAの計量場でジョージに会ったが、彼が今の状況に打ちひしがれているのは明らかだった」と述べた。さらに「彼とは長い付き合いだ。彼を見て、レーシングドライバーにとってこれは壊滅的な瞬間だと思った」と語った。
ラッセルがアントネッリのもとへ出向いて祝福したことについては、「見事なスポーツマンシップだった」と評価した。
ウルフはレース内容にも踏み込んだ。「今日のレースは、少し彼のシーズンを映したようなものだったのかもしれない。勝てるレースだった。マシンにペースはあったのに、最初のストレートで彼を失望させてしまった。エネルギーのデリバリーが、我々の想定どおりではなかった」と述べ、チーム側の問題がラッセルの不運につながったことを認めた。
そのうえで「今は彼に寄り添いたい。私自身、対処がとても難しい状況に置かれた経験がある。だから、彼が取材対応をしなかったことも、サーキットを離れたことも、完全に理解できる。彼が残っていたら、むしろ驚いただろう」と語った。
罰金5,000ユーロと次戦の取材予定
FIAは、ラッセルが決勝後の取材に姿を見せなかったことを理由に、メルセデスへ5,000ユーロの罰金を科した。F1では、規定により決勝後の取材対応がドライバーに義務づけられており、欠席はチームへの罰金対象となる。罰金額は、ラッセルの内面的な打撃の大きさとは対照的に、事務的な処理にとどまった形だ。
一連の動きは、ウルフ代表がラッセルの感情を前面に出して擁護した点が特徴的だ。デプロイの不具合という車両側の要因を、チームの責任として自ら認めたことは、ドライバーとチームの関係を保つ狙いがあるとみられる。
ラッセルは、次戦サンパウロGP(11月6〜8日)を前に、ブラジルで木曜日に報道陣の取材に応じる予定となっている。王者を逃したシーズンの終盤戦を、ランキング4位からどう立て直すかが焦点だ。
詳しくは元記事をご確認ください。
出典:Sky Sports(英国・英語) 2026-11-02 George Russell: Mercedes boss Toto Wolff says British driver was 'distraught' after watching team-mate Kimi Antonelli seal 2026 F1 title
出典:dpa international(Yahoo Sports配信)(ドイツ・英語) 2026-11-02 'Distraught' Russell skips media duties after Kimi Antonelli title win
参考:Sowetan(Reuters配信)(南アフリカ・英語) 2026-11-02 'Distraught' Russell skips media duties after Antonelli claims F1 title
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