メルセデスは新アップグレードの不発でセパン以降失速、アメリカGPは両車に新フロントウイング The Raceが分析
今季のF1でタイトル争いの先頭に立つメルセデスが、マレーシアGPで投入した新しい空力パッケージの不発をきっかけに、勢いを落としている。英The Raceは19日、この失速が2027年の見通しにも影を落とすと分析した。メルセデスは今週のアメリカGP(オースティン)で、キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルの両車に新フロントウイングを載せて臨む。
メルセデスはアゼルバイジャンGP(バクー)でラッセルが優勝したあと、セパンで新パッケージを投入した。ラッセルは「より大きな一歩」を期待していたが、実際にはペースが後退し、マシンの作動領域も狭くなった。マレーシアGPはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が勝ち、続くシンガポールGPでもスプリントと決勝の両方を制した。
期待した0.3秒どころか後退
The Raceによると、メルセデスが見込んでいたのは約0.3秒の改善だった。チームは不発の原因を、セパンの路面が粗く、乱れた気流がマシンに影響したためと説明している。ラッセルは旧仕様に戻し、アントネッリ車と比較する対応をとった。
シンガポールでは、新仕様を使ったのはアントネッリ車だけだった。金曜はリアの不安定さ、ブレーキング時の自信の欠如、コーナー脱出時のスライド、タイヤの過熱に悩まされた。土曜のスプリントではデフ設定を変更し、ラップ11でオーバーステアを訴えた直後に挙動が改善した。予選前には車高を上げ、空力バランスを後方へ移して扱いやすさを優先し、アントネッリは決勝で3位に入った。
トト・ウォルフ代表は「期待した性能にはまだ届いていないが、正しい方向への一歩」と述べた。新仕様には「非常に異なるセットアップ思想」が必要で、バランスの許容幅も狭いという。アンダーステアとオーバーステアが急に入れ替わり、タイヤの滑りも増えるとされる。
10戦で10ポール、その後は7戦で1回
The Raceは数字でも失速を示している。メルセデスは開幕からの最初の10戦でポールポジションを10回獲得した。しかしその後の7戦で取ったのは1回だけで、ラッセルが0.837秒差をつけたバクーのポールだ。
| 区間 | メルセデスのポール獲得 |
|---|---|
| 開幕から最初の10戦 | 10回 |
| その後の7戦 | 1回(バクー) |
アントネッリはモンツァとマドリードで勝っているものの、直近3連戦の平均ではメルセデスが最速という結果は、バクーでの大差に偏っている。バクーを除けば、レッドブルとフェラーリに次ぐ3番手とみられるという。2014年から2020年にかけて早い段階で両タイトルを決めたころの余裕はなく、今季はレッドブル、フェラーリ、マクラーレンが接近している。スペインとアゼルバイジャンの予選では、上位4台がすべて別のチームだった。
レッドブルはバクーでシャシーのアップデートを投入し、初の自社製パワーユニットも前進させている。FIAのADUO(パワーユニットの性能格差を埋める追加開発の仕組み)の評価では内燃機関として最上位となり、開発の優遇は受けられない。ウォルフ代表は「遅れているようには見えない」「非常によくやっている」と評価している。
アメリカGPは両車に新ウイング
英PlanetF1によると、シンガポールのFP1(フリー走行1回目)でアントネッリが使った新フロントウイングは、試験用の1基だけだった。アントネッリはその後旧仕様に戻したが、これは問題があったからではなく、スプリント週末で試せるのがFP1の1時間・タイヤ2セットに限られるためだ。副技術責任者のシモーネ・レスタは、将来への投資としてデータを集めたと説明している。この作業でダウンフォースが増えることは確認され、課題はそれを車全体で安定して引き出すことだという。
副チーム代表のブラッドリー・ロードは、アメリカGPでは両ドライバーが新フロントウイングを含む同一仕様で走ると述べた。オースティンで良いスタートを切り、これまで十分に引き出せなかった高いピーク性能を活かしたいという。
メルセデスはエンジンのアップデートを投入する可能性があるが、おそらくアントネッリ車のみで、ラッセル車は新品部品を使い切っているため、グリッド降格が必要になるとThe Raceはみている。低速コーナー中心のシンガポールと違い、オースティンは低速から高速まで多様なコーナーがあり、第1セクターの速さやバックストレートの伸びが焦点となる。
アントネッリはこのレースで、初のドライバーズタイトルを決める可能性がある。ウォルフ代表はオースティンでの効果検証を来季の開発方向性を決める材料と位置づけており、アメリカ、メキシコ、ブラジルの3連戦は、2027年に向けた勢力図を左右する局面となる。
詳しくは元記事をご確認ください。
出典:The Race(英国・英語) 2026-10-19 Why Mercedes should be worried about F1 2027
出典:PlanetF1(英国・英語) 2026-10-19 Mercedes W17 upgrade news ahead of United States Grand Prix
※翻訳は生成AIを利用したため、意図が違う場合もあります。