FIA、2027年からF1部門と非F1部門の人員・IT・施設の分離を義務化 コストキャップの抜け道封じ
国際自動車連盟(FIA)が、2027年からF1チームに、F1部門と非F1部門の人員・IT・施設の厳格な分離を義務づける。The Raceによると、世界モータースポーツ評議会が今週この規則を承認した。Grande Prêmioは承認日を10月19日としている。F1の運用規則に、12ページに及ぶ新たな節が加わる。
狙いは、コストキャップ(予算上限)の対象外にある関連部門を通じた知見の流用を封じることだ。レッドブルのAdvanced Technologies、メルセデスのApplied Science、アストンマーティンのPerformance Technologiesのように、多くのチームの親会社にはF1以外の技術部門がある。フェラーリはヨットのプロジェクト「Hypersail」を手がける。流用が実際にあったとは立証されていないが、FIAは対策を段階的に強めてきた。
過去の対策では埋まらなかった「同じオフィス」問題
FIAはこれまで、2023年の「TD45」文書で、技術部門からF1チームへ移された知的財産をすべてコストキャップに計上するよう定めた。給与の按分も禁じ、F1に貢献する従業員の給与は全額を上限に含める。それでも、空力担当者や車両設計者が非F1プロジェクトの人員と同じオフィスで働く状況は、懸念として残っていた。
The Raceによると、複数のチームが規則の厳しさに抵抗したが、FIAは改定を進める構えだという。規則の範囲が広いため、一部のチームは業務の進め方を変える必要があるとされる。
工場の区分けとIT分離の中身
新規則では、工場をF1専用の制限区域と非F1の人員が入れる区域に物理的に分ける。制限区域は電子式の入退室管理とし、記録は3年間保存してFIAが確認できるようにする。F1と非F1のスタッフは同じオフィスで働けない。
風洞、シミュレーター、ダイナモ(エンジン試験台)は、条件付きで共用できる。ただし両グループの同時使用や、情報の行き来は認められない。食堂、廊下、駐車場などの共用スペースは両者が使えるが、そこで中核業務を行うことはできない。
ITはF1側と非F1側を分離し、互いにアクセスできないようにする。メッセージアプリ、外付けドライブ、契約上の取り決め、配置転換による回避も禁じられる。情報の流れは、限定的な状況でF1から非F1へ渡すことは可能だが、非F1からF1への移転はいかなる場合も認められない。
人員の異動にも「冷却期間」と専従義務
人の動きにも制限がかかる。非F1からF1チームへ移る社員は、3か月の冷却期間を置く。この間はF1にも非F1にも関わらず、制限付きITへのアクセスもできない。F1での新契約には、その後12か月はF1業務に専従することを明記する必要がある。
逆にF1から非F1の特殊プロジェクトへ移る場合は、新契約と全面的に新しいIT権限が必要だ。新しいメールアドレスは、異動前の最終就業日の終わりに有効化される。異動後12か月は非F1業務のみに専従する。異動した年の給与は、引き続きコストキャップに計上される。
- 承認:世界モータースポーツ評議会(Grande Prêmioは10月19日と記載)
- 適用開始:2027年
- 入退室記録の保存:3年間
- 非F1からF1への異動:3か月の冷却期間+12か月の専従
- F1から非F1への異動:12か月の専従
この規則は、違反の摘発よりも、監査できる形で境界線を引くことに重点がある。2027年シーズンに向け、各チームは工場のレイアウトやITの再編を迫られる見通しだ。The Raceは違反時の罰則に触れておらず、運用の細部がどう詰められるかが焦点となる。
詳しくは元記事をご確認ください。
出典:The Race(英国・英語) 2026-10-21 FIA imposes draconian new rules on F1 teams to stop cost cap exploitation
参考:Grande Prêmio(ブラジル・英語) 2026-10-21 FIA closes F1 cost cap loopholes with strict new factory and staff rules for 2027
参考:GPblog(オランダ・英語) 2026-10 FIA introduces strict rules to prevent tricks with the budget cap regulations
※翻訳は生成AIを利用したため、意図が違う場合もあります。